こんな経験ありますよね・・
・冷え冷えのビールを注いだとたんにグラスが曇り水滴が垂れた。
・車に乗って走り出したら窓が曇ってきた・・。
・お風呂から上がったら洗面台の鏡が曇った・・。
これらは全て『結露』のせいです。
結露は身近な現象であり、意外と複雑な仕組みになっているようですが、温度と湿度さえ把握していればあとは数値で管理・判断が付きます。
では結露の仕組みをご説明致します。
空気中には目に見えない水分が含まれているのですが、それは状況により大きく変化していきます。
例えば、同じお部屋にいても、シンク付近と、稼動しているエアコン付近とでは空気中に含まれている水分にはかなりの差があります。
空気中の最大水蒸気量は温度が高いほど多くなり、温度が低いほど少なくなります。
言い換えますと、空気に蓄えておくことの出来る水分には限りがあり、温度が高いほど沢山の水分を蓄えることができる・・ということです。
そして、ある温度の空気中に含まれる最大水蒸気(水分)に対して、その時点での実際の水蒸気量(水分)の割合を表したものを相対湿度(以下「湿度」)と言います。(天気予報などで使われる「湿度」がこれです)
たとえば10℃の空気1㎥には、最大9.4gまでの水蒸気しか入ることはできませんが、20℃の空気1㎥には最大17.3gまでの水蒸気が入ることができます。
どちらの場合も湿度100%と言うことになります。
湿り空気h-x線図から、もう少し細かく見ていきましょう。
条件は、ドライエア(宇宙での計測と思ってください)です。
室温25℃ 湿度50% の時、結露が発生する外気温度が13.5℃
その時の発生水分量は0.00975kg
13.5℃より気温が下がった時点で結露が発生することになります。
室温20℃ 湿度50% の時、結露が発生する外気温度が9.5℃
その時の発生水分量が0.00725kg
ここで解るのは、室温25℃ 湿度50% 外気温度が13.5度のお部屋で、外気温が9.5℃まで下がりました。
それに伴い室温も20度まで下げました。
その時に結露にて発生する水分量は0.0025kg
ということが解ります。
室温20度 湿度50% の時、結露が発生する外気温度が9.5度
結露を発生させたくない場合は、外気との接触面を9.5度よりも高くさせておく、もしくは、室内の湿度を下げておくことです。
結露には「表面結露」と「内部結露」があり、コップの表面に出来る結露や、窓ガラスなどに起こるものを「表面結露」と呼びます。
押入れの床や、クロスが湿気る、建物内部から発生してくるものを「内部結露」と呼んでいます。
以前に飲食店に設置したダクト内で水が何リットルも発生したことがありましたが、悪さをしたのはやはり「結露」でした。
内部結露が発生した・・ということですね。
塵もつもれば・・で何リットルもの水が発生することになるのですね。
「結露」・・・しっかりと理解してお付き合いしていきたいですね。