外気負荷の算出において用いた定数0.28について
前回の【技術コラム】にも記載いたしましたが、
・前回の記事→ https://www.c-clie.co.jp/news/20111110_297/
外気負荷の求め方は
外気負荷 = 0.28 ×dt(室内外の温度差) ×Q(排気量)
で求められます。
では0.28という数字はなんでしょうか・・
それは空気の比熱 × 空気の密度 の数値です。
比熱とは1gあたりの物質(ここでは空気)の温度を1度上げるのに必要な熱量のことです。
密度とは単位体積あたりの質量です。
空気の比熱は0.24Kcal/Kg℃
空気の密度は1.2Kg/㎥
したがって、0.24×1.2=0.288
すなわち・・
1㎥の空気を1℃上昇させるために必要な熱量が 0.288Kcal
ということです。
一般的に定数として使用するときには、0.28を使用いたします。
どうしても有効数字にこだわりたいときには0.288を用いて計算されると良いと思います。
『いやいや、0.3で計算されたことがあるよ』 とおっしゃる方・・・
それは単に計算しやすいので 0.28を四捨五入して一桁減らして計算されただけ・・・かと思います。
室内外の温度差と排気量(㎥/h)が分かれば外気負荷が簡単に求められるということですね。
どんなに暖房を焚いて室内を暖めようと頑張っても、暖かい室内の空気を排気して、
冷たい室外の空気を給気していたら燃費の悪い自動車に乗るのと同じ感じがしませんか?
更にその冷たい外気を床面近くから取り込んでしまったりしたら、いくら厚い靴下を履いても
底冷え感は伝わってきますよね・・。
建物の天井面には暖かい空気溜りがあるので、その空気を循環させて利用できれば効率がよく、
さらにECOに繋がることになりますね。
地球規模のエコロジーを考える上でもフードの面風速の選定は重要なことであり、
綿密な計画・計算が必要と考えております。